横山光輝の名作SFコミックを原作に、OVAの傑作『ジャイアント・ロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』などの今川泰広監督が手がけたTVアニメーション・シリーズ。架空の戦後昭和を設定し、その中でかつて日本軍の兵器として開発されたロボット鉄人28号と、その開発者の息子で鉄人を操縦する金田正太郎の熱いドラマが壮大に綴られていく。一番最初にモノクロアニメとして製作された際の主題歌を起用しているのも嬉しく、また昭和のレクイエムを奏でさせたらピカ一の千住明の音楽も素晴らしい効果を挙げている。演出的には父と息子の絆や戦争の闇などに強く力を入れた作りだが、ロボット・アクションの描写などにもぬかりがあろうはずもなく、毎回興奮に胸ときめかせる快作シリーズに仕上がっている。